神経芽腫

神経芽腫ってどんな病気?

神経芽腫は、小児がんの中では、白血病、脳腫瘍に次いで発生頻度が多いがんです。
神経細胞になるはずの細胞が、細胞の成長過程で異常に増え始めてしまうがんで、腎臓の上にある副腎や背骨の近くにある交感神経節に発生します。
交感神経節は背骨の両側にあり首から骨盤まで続いているため、頚部・胸部・骨盤から発生することがありますが、約6割は副腎から発生します。

1歳以下で発症することが最も多く、大部分は5歳までに見つかります。

神経芽腫の症状

神経芽腫は初期症状がほとんどなく、神経芽腫でみられる症状のほとんどは、がんが転移することで起こるものと、神経芽腫が大きくなることによって周りの組織を圧迫することで起こります。

神経芽腫は、進行が早く、発見された時には骨・骨髄・肝臓・皮膚などに転移している場合があります。
骨に転移した場合、手足の痛みや目の腫れなどがあらわれ、痛みによって歩行が障害されることがあります。
骨髄に転移した場合、血液がうまく作れなくなるために貧血や内出血ができやすい、風邪を引きやすくなったり、つかれやすくなるなど、がんが転移した部位によって様々な症状が起こります。

神経芽腫が副腎にできた場合、おなかを触るとかたいしこりとして触れるので、それがきっかけで見つかることがありますが、しこりがまだ小さい場合は、気づかないことが多いです。

神経芽腫のその他の症状として、発熱や不機嫌、なんとなく元気がないなどの症状が続く場合があります。

神経芽腫の検査

尿検査(バニールマンデル酸・ホモバニリン酸測定)
神経芽腫の場合、腫瘍細胞がカテコールアミンという物質を産生する性質があり、多くの患者の尿中にバニールマンデル酸(VMA)やホモバニリン酸(HVA)と呼ばれるカテコールアミン代謝産物が多く排泄されるため、これらの尿中の量を調べます。
腹部超音波
おなかにゼリーを塗り、超音波を発生させる専用の機材でおなかの中を見る検査です。
これによって腎臓の上にある副腎に腫瘍があるか、また転移の有無を調べます。
CT、MRI
CTやMRIといった画像検査を用いて、カラダを様々な角度から撮影して、腫瘍の有無や腫瘍の位置、転移の有無などを調べます。
病理検査
神経芽腫のがん細胞は、個々に悪性の程度が異なることがあるため、手術や生検などで腫瘍を採取して、その腫瘍の性状を顕微鏡を用いて調べます。
骨髄検査
神経芽腫は骨髄に転移を起こすことがあるため、骨髄の組織を採取して転移の有無を調べます。

神経芽腫の治療法

一般的な治療は手術による腫瘍の摘出や抗がん剤の使用、放射線治療などがあります。
お子さんの病態や腫瘍の位置、性状など様々な要素を加味して、その子にとって最善の方法で治療が行なわれます。
そのため、手術による腫瘍摘出のみで経過を見ることもあれば、抗がん剤や放射線治療などを併用して治療を行なうこともあります。