プール熱

プール熱について

プール熱(咽頭結膜熱)は、夏かぜの一種で発熱、咽頭炎、結膜炎を主な症状とする病気です。
プールでの感染が多く見られることから、別名プール熱と呼ばれています。
約8割が5歳以下の小児の感染で、特に2〜4歳児の感染が多いです。

プール熱を引き起こす原因ウイルスは、アデノウイルスと呼ばれるものです。
アデノウイルスはいくつかの型に分けられ、プール熱の場合3型が主ですが、4型、7型、11型など他数種の型でも起こります。

感染経路は、プールからの感染の場合、ウイルスによって汚染された水により結膜からウイルスが直接侵入することによって感染します。
それ以外には、飛沫感染、接触感染があります。

プール熱の症状・診断

症状

プール熱の主な症状は、発熱、咽頭炎、結膜炎です。

潜伏期間(5〜7日)を経て、主に39〜40度の高熱があらわれ、食欲不振や全身倦怠感などとともに、咽頭痛、結膜の充血や目やに・なみだ目などがあらわれ、3〜5日間程度持続します。

ときに頭痛や吐き気、下痢、腹痛を伴うことがあります。
通常、眼の症状は片方から始まりその後、他方の眼にも現れます。

診断

プール熱の診断は、基本的に主症状である発熱・咽頭炎・結膜炎の症状から診断されることが多く、確定診断のために、のどの粘膜を綿棒でこすって、アデノウイルスの存在を確かめる迅速診断検査を行う場合もあります。

プール熱の治療法

原因ウイルスに対する薬はないため、症状をやわらげる対症療法が中心となります。
熱やのどの痛みが強い場合、解熱鎮痛剤を用いたり、目やになどの目の症状には目薬で対処することがあります。

咽頭の炎症による痛みや発熱のために水分や食事の摂取量が減り、脱水症になることがあり、そのような場合は点滴を行うことがあります。

予防方法

プール熱を引き起こすアデノウイルスの感染力は強いため、流行時期の予防はとても大切です。

プールの前後にシャワーを浴び、タオルの共用はしない、日頃から手洗いうがい、手指の消毒をするように心がけましょう。

プール熱にかかってしまったら・・・

プール熱は、39〜40℃の高熱がでます。
熱のでかたも、診察する上でとても大切な情報となります。
そのため、1日3回程度(朝・昼・晩)、時間を決めて体温を測り、メモをしておくようにしましょう。

また、プール熱の症状である咽頭炎による喉の痛みと高熱により、食欲が落ちることがあります。
そのような場合は、無理に食べさせようとはせず、水分補給をこまめに行い、脱水にならないように注意しましょう。
食べ物を与える場合も、喉越しのよいもの(ゼリーやプリンなど)を与えるようにして、酸味の強いものや味が濃いものを与えるのは控えましょう。

結膜炎により目やにが出る場合は、ガーゼなど清潔な布を濡らして拭き取るようにします。

また、プール熱の原因ウイルスであるアデノウイルスは、症状が治まったあとも2週間〜1カ月程度は便の中や唾液にいるので、お子さんのおむつ替えのあとはしっかりとせっけんで手を洗うようにしましょう。

プール熱の場合、高熱によりひきつけを起こすこともあります。(熱性けいれん)
大切なことは、ひきつけを起こしてしまった場合に何をすればいいかを把握しておくことです。

ひきつけを起こしてしまったら、時計をみて何分からひきつけたかを確認し、吐いた場合に気道にものがつまらないように横向きにして寝かせましょう。
そして、ひきつけが治まったら再度、時計をみて何分間ひきつけをおこしていたかを確認し体温とひきつけの持続していた時間をメモして、かかりつけ医に受診しましょう。

ひきつけを起こした際の観察のポイント → ひきつけを起こした時のホームケア
熱があるときのホームケア → 熱があるときの対処方法

登校・登園について

プール熱は、学校保健安全法で第2種伝染病に指定されています。
そのため、基本的に主な症状が消失した後2日を経過するまでは出席停止とされています。

飛沫感染(ひまつかんせん)
せきやくしゃみなどによって飛び散る飛沫に含まれる病原体が、口や鼻などの粘膜に直接触れて感染すること。

接触感染(せっしょくかんせん)
感染源に接触することによって感染すること。皮膚や粘膜などが直接触れあって感染する場合と、病原体が付着したタオルや容器などを介して間接的に感染する場合がある

潜伏期間(せんぷくきかん)
ウイルスや細菌などの病原体が体内に侵入してから症状(発病)がでるまでの期間